王国リサーチ(子育て支援情報レポート)

女性と子どものサポートセンター「いのちね」

今回は、女性と子どものサポートセンター「いのちね」(以下「いのちね」と言います。)をご紹介します!

2016年5月、鳥取県智頭町より委託を受け、智頭町を拠点に、女性と子どものためのサポートセンターとして立ち上げた「いのちね」は、2020年11月に智頭町中原地区にある築100年の古民家をリノベーションし、産前産後ケア施設として新たに活動をスタートさせました。「仕事」「結婚」「出産」「育児」「介護」等の女性のライフサイクルの変化に伴う不安や悩みを抱える一人ひとりに寄り添い、共に考え、その一歩を踏み出すお手伝いをする場として、智頭町ならではのゆったりとした自然の中で、心とからだが回復出来るようサポートしています。


代表理事で助産師の岡野さんと、理事でヨガインストラクター、整体師の三輪さんの2名が在籍し、一般社団法人として運営しています。岡野さんが主に出産前後の女性の相談に応じ、妊婦の出産準備を支援し、三輪さんが和室を使ってからだを整えるためのヨガ教室を開いたり、整体(自律神経のバランスを整えることを目的とした施術)や、マタニティ整体(妊娠中でも可能な優しい整体)を施しています。

 
(写真左)助産師の岡野さん(左)と、ヨガインストラクターで整体師の三輪さん(右)。
(写真右)「いのちね」は、多世代の人が集える交流の場です。

 

「いのちね」は、そのほかにも『いのちの授業』、『妊婦ピクニック』等を開催し、パートナーとの在り方を考える『こうのとり合宿』を実施しています。

いのちの授業
いのちの授業については令和3年度は開催しないことになりました。新年度は、「いのちの根っこ育み塾」を開催することになり、受講していただくことでこれからの『生き方』を見つめ、自分にとって優しい生き方を選択していけるようになる生き方の指針となる塾です。年に四回 春・夏・秋・冬に開催致します。宿泊は、築百年の古民家をリノベーションした助産院『いのちね』にお泊まり頂けます。

いのちねピクニック
森のガイドの方の案内で、お父さんとお母さんとお腹の赤ちゃんと森林セラピーを通じて、ピクニックを楽しみます。智頭町の自然を活かしてつくられた「森林セラピーロード」を歩き、自然の中で胎動をゆっくりと感じながら赤ちゃんのことを夫婦で話したり、のんびりとした時間を過ごします。

こうのとり合宿
赤ちゃんを授かるためのこころとからだについて学んでいきます。

 

~いのちねが大切にする4つのこと~
1.一人ひとりの個性を大切にします。
2.女性の一生(思春期・出産期・更年期など、ゆりかごから墓場まで)に寄り添い見守ります。
3.子どもの持っている才能をお母さんと共に引き出し、健やかな成長を見守ります。
4.かけがえのない「いのち」、かけがえのない「人生」。豊かな暮らしができるような、「助けあい、分かちあい、支えあい」の地域づくり(仲間づくり・町おこし)に力を注ぎます。

 

木造2階建ての築100年の古民家が産前産後ケア施設として生まれ変わりました!
 
周辺は緑豊かな自然がいっぱい♪小川が流れ、川のせせらぎに耳を澄ませながらゆったりとした時を過ごせます。

-1階-
 
玄関を上がると広い畳の和室があり、1階にはこの部屋を含む5つの部屋があります。

 
晴れた日は戸を全開にして、縁側でのんびりと日向ぼっこ♪

 
(写真左)囲炉裏と薪ストーブが置かれている部屋は、囲炉裏を囲んでゆったり過ごせます。
(写真右)40℃のナノミストサウナ(低温サウナ)は、からだに負担なく深部体温を上昇させ、心もからだもリラックスできます。アトピーの改善にも効果が期待でき、赤ちゃんから一緒に入れます♪

-2階-
 
階段を上って2階へ行ったところにフロア(右)があります。冬は、薪ストーブに薪をくべると煙突の管の温もりで、2階までよく温まるそうです。断熱効果で寒さ対策もバッチリ!

 
母子や家族が滞在できる宿泊者専用の畳の部屋が3つあり、どの部屋からも窓を開けると川のせせらぎが聞こえ、時間を気にすることなく気持ちも穏やかに過ごせます。

 
洗面台と浴室、台所、詰所があります。


宿泊者の方の食事は自家菜園の野菜や地元の食材(天然なめこ、鹿肉)を使った、地域の料理上手なお母さんによる素材の味を活かした和食料理が提供されます。三輪さんのお話によると「鉄分が豊富な鹿肉や地で採れたなめこなどの地元の食材を使ったお母さんのお料理が本当に美味しくて、元気になるんですよ~!」とのこと。美味しそう~!

 

<理事でヨガインストラクター、整体師の三輪さんにお話を伺いました!>
いのちねが特に大事にしているのは、妊娠する前や妊娠中の女性です。女性の生き方は、「生理」「妊娠」「出産」「更年期」などがあり、分断して見られやすいですが、実は女性の一生はすべて繋がっています。いのちねでは、お産を目標としていますが、女性の一生をどこからでもサポートしていけるよう、ヨガと整体を通して、人間の持つ“自然治癒力”を引き出し、一人ひとりに寄り添いながらお手伝いさせていただいています。産前ケアとして、妊娠期からのからだ作りのために薪割りをしたり、産後ケアとしては母乳・育児相談にものっています。
また、ストーブの薪をくべる木は、改装するときに出た廃材を使いやすいサイズにカットして使っていますが、これも地元の方のチカラをいただいたおかげで出来た事だと、本当に有り難く思っています。

年齢によってお母さんの悩みも変化していますが、“小さな悩みでも、できるだけ早く取り除いてあげたい。” 困った時の駆け込み寺として頼っていただければと思います。

 

<代表理事で助産師の岡野さんにお話を伺いました!>
生まれることは生きることに繋がっています。生むことがすべてゴールではなく、生まれたからには死ぬまで生きぬかなければいけない。世の中に多くの情報が飛び交う中で、そこの内容をどれだけシンプルに大事なことを伝えられるかが重要だと思っています。
「月経がつらい、お産がつらい」と女性に生まれてきたことを損のように思っている方もおられるかもしれませんが、これらは女にしか味わえない、経験できないことですので、そのように考えるのは“もったいない”と思うのです。子どもを産んだら育てることにつながり、そして、女性は母になります。女性に生まれてきたからこそ経験出来ることがあるのです。子育てをしている時というのはすごい財産で、女性は子育て中に多くの事を学びます。

いのちねは、豊かな暮らしができるよう『助けあい、分かちあい、支えあい』の地域作り(仲間作りや町おこし)に力を注ぎ、安心して出産ができ、楽しい子育てができる環境を創造します。まずは地元の方に多世代交流の場としても知っていただき、また、授乳のトラブルや育児不安、産後疲れている方・里帰りができない方のための入所施設として運営していく中で、将来は出産できる施設を目指しています。

<岡野助産師の電話相談について>
どんな些細なことでも安心してご相談ください。不安や悩みがある時、お話させていただくことで、身も心も軽くなり、本来の元気を取り戻していただけるようサポートします。
【相談内容】妊娠、授乳、卒乳、子育て、月経、更年期、人間関係(夫婦、親子、嫁姑など)


「いのちね」の岡野さん(左)と、三輪さん(右)。


森林セラピーロード入口の緑の看板を左へ曲がり橋を渡っていくと
右手に煙突から煙が上がっている古民家「いのちね」が見えます。

 

≫≫女性と子どものサポートセンター いのちね≪≪
鳥取県八頭郡智頭町中原359
TEL:0858-71-0369
メール:info@inochine.com
※お電話でのご相談も受け付けています。
※お越しの際は事前予約が必要です。

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