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森のようちえんmichikusa(とっとり森・里山等自然保育認証園)

鳥取県では、本県の恵まれた自然のフィールドを活用して保育を行う園を”自然保育を行う園”として認証する「とっとり森・里山等自然保育認証制度」を平成27年3月25日 に創設しました。
今回は、この自然保育認証制度に認証された自然保育を行う園をご紹介します!

(とっとり森・里山等自然保育認証制度について、詳しくは https://www.pref.tottori.lg.jp/239563.htm をご覧ください。)

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今回は、西部にある森のようちえん「michikusa(みちくさ)」の活動の様子をご紹介します!(以下「みちくさ」と言います。)

みちくさでは、満3歳から就学前までの幼児を預かり、伯耆町二部地区を活動拠点に、森や里山、川などの自然体験ができるところすべてをフィールドとして、自然の中で保育をしています。子ども達は保育者と関わりながら、サポートを受けたり、見守られているという安心の中で、自然にある様々なものを使って遊びの道具を作ったり、遊び方を工夫したり、日々の活動を通して心も体もたくましく成長しています。

 

~一年を通して遊びの中で学びを発見!~
 
(写真左)今年も地域の人と一緒に田植え・稲刈り・収穫を体験しました!
(写真右)自然体験のほかに、絵を描いたり、工作をしたり、製作も楽しんでいます。

 
(写真左)山へ出かけて探索!新緑、紅葉などの季節の葉っぱの色の変化を楽しんでいます。
(写真右)冬は子ども達の大好きな雪遊び!雪にさわったり、新雪の上にゴロンと寝そべったり、大自然を満喫しています。

 

~活動の拠点となる施設「みちくさハウス」~
 
(写真左)みちくさの活動の拠点となっている施設、「みちくさハウス」。野外での活動が中心ですが、激しい雨や大雪、また極度な暑さ、寒さ等の気温などでフィールド状況が良くない日などは、状況に応じて、「みちくさハウス」で一日を過ごしたりしています。
(写真右)毎週金曜日はクッキングの日で、「みちくさハウス」にある釜戸でご飯を炊いて、手作りの味噌で味噌汁を作ります。立派な釜戸は、園児のお父さん達の手作り!

 

~さあ、今日もフィールドへ出かけよう!~
この日も伯耆町の里山へ遊びに出かけました!自然の中で遊ぶ、元気な子ども達の様子をご紹介します。
 
目的地の広場に到着しました!各自が手作りの木の切り株を一つずつ運んで、丸い輪になるように並べ終えると、朝の会が始まりました。さあ、今日も一日がスタート!

 
(写真左)朝の会をしていると、いつも子ども達に遊びを教えてくれる池本さん(中央)が来られました。子ども達は、すぐに池本さんに駆け寄って手をつなぎ、とても嬉しそうな様子でした。

 
防寒対策も万全!この日は気温が低く冷え込みましたが、遊んでいるうちに身体も温まってきて、元気に走り回る子ども達。

 
広場には、池本さんが竹を材料にして作られた、踏み台、すべり台、ブランコなどの遊具のほか、円錐型のテント「ティピ―」が設置されていました。「ティピ―」はとんがり屋根が特徴的な、秘密基地のような子どもの心をくすぐるアイテムで、園児のお父さんたちが休みの日に集まって、池本さんのアドバイスを受けながら作られたという自信作です!

【ティピーってなあに?】
ティピーとは、アメリカインディアンのうち、おもに平原の部族が利用する移動用住居の一種のことで、ティピ、ティーピーと表記されることもあります。一般的なテントとは違い、中で火を焚くことが出来きます。

 
ティピーの中では、火が焚かれていて暖かい空間が広がっていました。「あったか~い!」

 

続いては、近くの山へ探索に行きました!
 
山へ上がるまでの途中、何度も立ち止まっては様々な色・形をした木の実や葉っぱを見つけました。「黒っぽい木の実を見つけたよ~!」

 
子ども達は、見つけた葉っぱを顔にのせてみたり、ヒゲのように見立てたりして、とってもお茶目。可愛らしい姿がたくさん見られました!

 
(写真左)山道は、落ち葉が広がっている幅の狭い道でしたが、子ども達は歩き慣れた様子で、
どんどん前へと進んでいきました。
(写真右)ようやく山の上に到着!いつもならこの場所から眺める大山もこの日は姿が見えず・・・少し残念でしたが、道中ではいろいろな発見がありました!

下山すると、丁度お昼の時間でおなかもペコペコ。この日は、池本さんのご厚意でご自宅の一室をお借りして、持参したお弁当をいただきました。
 
(写真左)背中合わせに輪になって、いただきますのあいさつをする子ども達。
(写真右)池本さんの両隣をキープする子どもの姿も見られたり、和やかな雰囲気でした。

 
(写真左)わっぱ弁当を愛用しているご家庭が多く、こだわりを感じました!「見て~!」
(写真右)おうちの方が持たせてくれた手作り弁当は、肉や魚、たくさんの野菜が使われていて、おかずの品々からたっぷりの愛情が感じられました。おいしそう!

 
休憩後は、終わりの会で一日の振り返りの時間。「さあ、目をつむって。今日あったことを思い出してみよう!みんなが今日楽しかったこと、嬉しかったこと、悔しかったり、いやだったこととか、どんなことでも良いよ。」という先生の問いかけに対し、元気に手をあげて発表する子ども達。「砂に水を流したことが楽しかった」「きたろうごっこをしたことが楽しかった!」等、今日あった出来事や気持ちをみんなで共有しました。

帰りの会では、お昼を食べる場所を提供してくださった池本さんにみんなで“ありがとう”の感謝の気持ちを伝えました。子ども達は池本さんに肩たたきをしてあげたり、池本さんも終始にこやかにしておられて、楽しい時間はあっという間に帰りの時間を迎えました!

 

<昔ながらの知恵や遊びを子ども達に伝えている、池本さんにお話を伺いました!>
子ども達がいる場所へ会いに行くと、いつも子ども達のほうから駆け寄って迎えてくれます。子どもが喜んでくれればいい。子どもが喜ぶことをしたいといつも思いながら、一緒に遊んだり、物づくりをしたり、自然の中でいろいろな体験をして楽しんでいます。夏は竹を半分に切って組み立てて、そうめん流しをしたり、春は山菜探しをしたりしています。山へ行って動物の足跡を見つけては、足跡の大きさでどんな動物の足跡かを想像しながら楽しんでいます。

私が子どもだった頃は、何も物がない時代。今は、遊ぶ玩具にしても自分たちで作るものよりきれいなものが売られていて、お金を出せば買える時代ですが、昔はよく、竹を削って竹トンボを作ったり、紙ひこうきを作ったりして、友達とどこまで飛ぶのかを競争したものです。子ども達に昔ながらの遊びを教えて、楽しそうに遊んでいる姿を見ると嬉しく思います。私は、これからも自然にあるものを使って、自分で作って遊ぶ楽しさや昔ながらの遊びを子ども達に伝えていきたいと思っています。

広場に“ティピー”をつくるきっかけとなった、池本さん。

 

<新妻園長先生にお話を伺いました!>
子ども達は3人の保育者との関わりの中で、自分たちで知恵を出し合い、自然にある様々なものを使って遊び方を工夫しながら、遊びの体験を深めています。ケガを心配するけれど、心配ばかりしていても何も始まらない。進展もありません。もちろん、ケガをしないように気をつけることを前提において、子ども達は、日々の活動を通して自然の中で心も体もたくましく成長しています。基本は、一年を通して野外での保育を中心に活動していますが、激しい雨や雪が降るような日、フィールド状況が悪い日は無理をせず外での活動は控えて、「みちくさハウス」で絵本を読んだり、製作を楽しんだりして、一日を過ごす日もあります。子ども達は制作も大好きです。子どもの興味・関心を引き出し、一人ひとりの個性を認めながら、豊かな感性を育んでいます。

子ども同士の関わりを通して様々な壁に直面することもありますが、子どもは自分たちで解決できる力を持っています。私たち大人がすぐに手を差し伸べるのではなく、解決できるときまで“待つ”ということも大切にしながら、子ども達と関わっています。

また、「みちくさ」での自然体験のほかにも、地域の人たちと一緒に田植え・稲刈りなどの季節の行事を楽しんだり、昔遊びや味噌づくりといった昔ながらの体験を通して、生活の知恵を学ばせていただいています。雄大な大山(だいせん)の麓にある、様々なフィールド。四季折々の豊かな自然の中での体験を通して、地域の方との交流や自然とのふれあいを大切にしたり、異年齢との関わりを通して信頼関係を育みながら、のびのびと心豊かな子どもに成長してほしいと思っています。

ニックネームは“まなちゃん”こと、新妻 麻奈美(にいづま まなみ)園長先生。

 

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鳥取県西伯郡伯耆町二部(活動拠点:伯耆町二部)
TEL 080-5624-8065

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